成長期の子どもの体は、骨や筋肉も発育途中で、大人と比べても骨密度や筋肉の発達も十分ではありません。よって、突然痛みが出てきたり、ケガをしやすかったりします。
①発育に個人差があるために、ケガの発生や再発の予測が困難
成長期は体力や筋力、持久力や柔軟性などに個人差があるために、同じ練習内容でも体への負担のかかり方が変わってきます。また、バランス感覚や瞬発力、持久力、筋力などは発育の過程で伸び方が変わります。ジュニア期には運動の基礎となる柔軟性やバランス感覚、体の使い方などを養うことをおススメします。
②骨や筋肉が未発達で、フォームも未熟なために負担になっている
野球で例えると、投球動作において股関節の使い方はとても重要になります。体がしっかりできていない子は投球の際に股関節がうまく使えず、上半身の動きに頼って担ぎ投げ(腕投げ)になってしまい、肩や肘を痛めてしまいます。
③急激な骨の成長により筋肉の成長が追い付かずケガの要因になる
成長期には1年間に10㎝以上背が伸びることがあります。オスグッド病(膝)やセーバー病(かかと)のような成長痛は、骨の成長に筋肉の成長が追い付かず、また、過度な運動によって筋肉を硬くしてしまい、筋肉が付着部の成長軟骨を引っ張ってしまい発症します。
④成長期のケガは後遺症も残ることがあるので、早期の治療が大切
成長期に起こる腰の疲労骨折とも呼ばれる腰椎分離症。オーバーワークによって起こりますが、大人になってもこの分離症がきっかけで腰痛に悩まされている方も多くいらっしゃいます。
成長期には「いつの間にか痛くなった」「原因がよく分からない」などといった痛みはよくあります。お子さまが気づかないうちにオーバーワークになっていたり、反復練習などで同じところに負担がかかり続けてしまっている場合があります。日頃からストレッチなどのセルフケアはもちろんですが、痛みが少しでも出てきたら我慢をせず、ひどくならないように治療と休息で体のコンディションを整えましょう。
次回のブログは『ケガをしないための体作りの3本柱①「食べる」』です。