アイシングとは??
「冷やす」という意味ですが、スポーツの現場には3つの目的があります。
①応急処置(RICE処置)で行うアイシング
前回のコラムで紹介した「RICE処置」のアイシングです。受傷後の腫れや炎症を抑える働きがあります。
②クーリングダウンとして行うアイシング
競技によっては筋肉や関節に大きく負担がかかり、疲労性の炎症が起こる場合がありますが、それをアイシングによって炎症を抑えると同時に疲労回復を早める効果もあります。プロ野球で先発ピッチャーが登板後に肩や肘を冷やしている姿をテレビなどで目にしますが、クーリングダウンとして行っているわけです。
また、体が十分にできあがっていない成長期の子どもは、ハードな練習などにより筋肉は過度のストレスを受けて痛みが発生しやすい状態にあります。練習量の調節やストレッチも大事ですが、痛みがなくても過剰に使った筋肉や関節のケアのためにもアイシングを取り入れることも重要です。
③体温上昇を抑えるためのアイシング
激しい運動により体温が上昇し、体温を下げるために汗をかきますが、熱中症患者が増えてくる5~9月の高温多湿の時期は体温調節がうまく働かなくなり、体内に熱がこもって体温上昇につながります。そこで、太い動脈が通る首・脇・鼠径部などを冷やすことにより体温の上昇を抑えることができます。(熱中症の場合は水分補給とひどければ救急車を呼びましょう。)
アイシングのやり方
紙コップに水を入れて、冷凍庫で凍らせます。氷のうがある場合は、氷と少量の水を入れて中の空気を抜いてふたをします。
紙コップを使う場合は、紙コップを半分破いて氷を出し、患部にゆっくり円を描くように回しながらアイシングを行います。(アイスマッサージ)
時間は基本的には感覚がなくなったら終了で、患部を集中的に冷やすので普通のアイシングよりも短い時間でできます。
氷のうを使う場合は、患部に氷のうを当て、約15~20分を目安に感覚がなくなるまで冷やします。包帯などで氷のうを固定するとラクにできますよ。
アイシングの時間
アイシングの時間は約15~20分くらいを目安に、感覚がなくなるまでとされていますが、感覚がなくなるまでの間にいくつかの過程があり、気候や個人差でアイシングの時間も変わってきますので、ステージ1~4の変化を参考にアイシングを行ってください。ステージ4になると麻痺しているのでアイシングをストップする目安になります。
ステージ1:痛い(ジーンとくる痛み)
ステージ2:暖かい(ポッとする感じ)
ステージ3:ピリピリする(針で突かれている感じ)
ステージ4:感覚がなくなる
アイシングはケガの応急処置にも運動後のクーリングダウンにも重要になります。特に運動後、過剰に使った筋肉や関節などにアイシングを行うことでスポーツ障害予防にもつながります。ぜひクーリングダウンの一環で取り入れていただきたいと思います。
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2014.07.30